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アッカーマン

立派な人間なりたいけれど、なかなか難しい…まだまだ修行中 短髪・サングラス時の私の顔は、新田たつお氏のマンガ「アッカーマン」に似ているらしい。

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2014年9月19日 (金)

「エレメントミステリー~元素が支配する宇宙と生命~」を見た

誘導結合プラズマ質量分析計で、人間の血液1滴から、どんな元素が入っているか調べる。強力なレーザーでバラバラにする。1gの10億分の1の、さらに10億分の1、1アトg。銀、スズ、セシウムも検出された。
元素とは何か~物質の基本単位。ある元素が化学反応で別の元素に変わることはない。元素を並べた周期で1番は水素H、2番はヘリウムHe。この番号は陽子の数を表している。陽子はプラスの電気を帯びた粒子。水素には1個ある。ヘリウムには陽子が2個と電気を帯びていない中性子がある。陽子の数が元素の性質を決めるで数の順に並べられている。
水平リーベ僕の船…水素H、ヘリウムHe、リチウムLi、ベリリウムBe、ホウ素B、炭素C、窒素N、酸素O、フッ素F、ネオンNe。これまで111種類が確認された。ただして年に存在するのは92番のウランU
まで。敵の血液の中には宇宙に存在する全ての元素が含まれていた。体内には78種類もある。人体はまさに小宇宙。生き地区のに必要なのは炭素や酸素だけではない。鉄やコバルト、亜鉛など、金属元素も欠かせない。
1.宇宙は多様な物質の元素で満ちている。
分光観測プリズムに太陽の光を通すと、虹のようにたくさんの光に分かれる。連続した光の中に不思議な黒い筋が何本も入っている。この筋は?当時の科学では答えが出せなかった。現在は吸収線と呼ばれている。太陽の上層部にある元素が特定の色の光だけ吸収するため、暗くなる現象。当時は線だったが、今はグラフは線だったが、今はグラフで表されて、金の吸収線もある。
たくさんの色は太陽に多くの元素が含まれていることを表している。宇宙は多様な元素で満ち溢れていると考えられていた。ところが近年、分光観測の技術が進んで、思いがけない事実がわかってきた。極、僅かな元素しか確認できない星が次々見つかってきた。低金属星と呼ばれる、元素の種類も量も少ない。特にだいひょうてきな金属元素の鉄が少ない。2005年、うみへび座の方角に低金属星HE1327-2326鉄が極端に少ない星を発見。
天の川の方角、地球から6千光年離れた星、超低金属星SM0313太陽の1千万分の1しか鉄が含まれていない。小さな望遠鏡でも特製の分光フィルターを取り付けて、効率的に見つけられる。金属反応が少ない星は、青い光が強い傾向がある。そこで光の成分を色ごとに分ける複数のフィルターを開発。青い光の強い星に絞って観測を行なった。10億個の星をフィルターに通して次々調べた。宇宙の初期に鉄などの元素はなかった。元素が少ない星は古い星と考えられる。宇宙誕生から2億年後…136億年前にできたと推定される。
2.元素はどこから来たのか?
宇宙の始まりのビッグバン…実は、この間、作りだされた元素は限られている。水素とヘリウムだった。宇宙第一の星、ファーストスターは水素とヘリウムだけの巨大な星と考えられる。その後、星の中で水素やヘリウムの原子核が結びついて、思い元素に変わる核融合が進んだ。化学反応と異なり、陽子と中性子の数だけが増えるので、新たな元素ができる。陽子が6個になると原子番号6番の炭素、7個で窒素、8個で酸素…26の鉄までの元素が作られた。限られた元素は、超新星爆発で宇宙空間にまき散らされる。それを繰り返すことで宇宙には重い元素が増えた、と考えられる。カシオペア座の方角にある超新星SN1527を観測。24番のクロムCr、24番のマンガンMnが存在した。超新星カシオペア座Aは華々しい爆発をして、宇宙に元素をバラまく。Sn1054かに星雲は美しい花のような存在。
3.地球生命を支えた“微星元素”
25番のマンガンのおかげで私たちは生きられる。地球が酸素の惑星になったことと関係している。大気の20%以上を占める酸素、植物が二酸化炭素を吸って光合成で作る。しかし光合成の化学的な仕組みは200年以上、悩ませてきた大きな謎だった。衝撃の論文「光合成に結晶構造を解明」スプリング8で分析。光合成には酸素とカルシウムとマンガンが結びついて、マンガンカルシウムクラスターを形成している。あらゆる植物の葉緑体の中にマンガンカルシウムクラスターが存在する、と考えられる。この仕組みを使って、人工的に光合成ができないか、研究を進めている。
オーストラリアに地球で最初に、マンガンカルシウムクラスターを使った植物が生き残っているらしい。岩のような形…シアノバクテリアが長い年月で水中成分を固めて作った。岩ではなく、珊瑚のような存在。今から30億年前、二酸化炭素を使って光合成をおこなった最初のシアのバクテリア。太陽光のエネルギーを使って自らの栄養となる有機物を作り出した。酸素は、その過程で、たまたま出る副産物に過ぎなかった。酸素を出して、他の生命を育む大気を作ったのは偶然だった。
地球にア割られたのは、まったくの奇跡というしかない。やがて酸素は海に溶けきれなくなり、大気中に増えた。成層圏に達した酸素はオゾン層を形成。宇宙からの紫外線を遮ってくれたので、生命は地上に進出することができた。さらにシアノバクテリアの一部は植物と共生し、葉緑体と呼ばれるようになった。地球上のあらゆる植物がシアノバクテリアのおかげで光合成ができる。地球環境を変える力を得た。
鉄は私たちの血液中で酸素を運ぶなど、生命に不可欠な元素。しかし産業など、現代文明の基盤になる重要な資源でもある。鉄の多くはオーストラリアなどの縞状鉄鋼層から発掘されている。不思議なことに、この層は19億年前に形成されている。太古の地球には海に大量の鉄が溶けていた。30億年前、シアノバクテリアが登場すると酸素が増え始める。鉄は酸素と化学反応を起こし、水に溶けにくい性質になる。鉄は海底に落下、鉄の多くが海底に沈んだ。それが縞状鉄鋼層の由来という。鉄もシアノバクテリアがマンガンを遣い、光合成を始めた副産物だった。
15番のリンPも超新星から見つかっている元素。リンは私たちの体重の1%を占める重要な元素。細胞膜のリン脂質、骨のリン酸カルシウム、DNAのリン酸が使われている。農産物の肥料としてリンは、食糧生産上、欠かせない。体内の元素を多い順に並べると、酸素、炭素、水素、窒素、カルシウム、リン、硫黄、カリウム、ナトリウム、塩素、マグネシウム。海水は酸素、水素、塩素、ナトリウム、硫黄、マグネシウム、カルシウム、カリウム、臭素、炭素、窒素。体内と海水とは良く似ているが、リンだけは海水には、ほとんど含まれていない。
宇宙でも地球でもリンは限られた元素である。地球の好物だけにリンが多く含まれている、なぜ海の中で進化した西武うが、海の中にほとんどないリンを利用できたのか?今から6億年前にあった生物の爆発的進化に着目。先カンブリア時代の頃から不思議なことに生命は急激な大型化と多様化を遂げた。そのきっかけは不足していたリンが増えたため、と考えられている。シアノバクテリアが海水中の酸素を増やした時代、それと引き換えに多くの大気中の二酸化炭素やメタンが減り始める。二酸化炭素もメタンも温室効果を持つ気体。それが減ると地球の気温は大幅に低下する。やがて地球全体が凍り付いたと考えられる。全域凍結という現象。
しかし全球凍結もやがて終わりを迎える。火山活動などで再び地球に温室効果ガスが増えて、気温が上昇に転じる。地表を覆っていた氷が溶ける。この時、氷河が地殻を大きく削り取る。地中の鉱物の中に存在していたリンが氷河に流れ込む。その結果、海中のリンが急増した可能性がある。6億3千年前の地相を分析。リンの濃度が、どのように変化したのか詳しく調べた。全球凍結が終わった直後、リンの濃度が高濃度になっていた。
丁度、その頃、エディアカラ生物群など、大型の生物が登場。長い間、微生物ばかりだった地球に数十センチにも及ぶ生物が現れた。古生代、カンブリア紀の生物も。多様な生物が一気に増える。生物の多様化と入れ変わるように海中のリンは減っていく。リンが生物の体内に取り込まれた結果だと考えられる。
リンはDNAなど生命に必須の成分なので、不足しがちな成分でもある。リンの濃度によって、地球全体の生物の量がコントロールされている状況。現代の食料生産に欠かせないリンは、人口増加によってリン市場価格は上昇傾向にあり、将来、枯渇するのでは?と懸念されている。宇宙からもたらされてた一つの元素が地球に存在できる生物の送料を決めているのかもしれない。万物を形作る元素は私たちを支配している。
物質の根源を求めて
紀元前5世紀、ギリシャのエンぺルドクレズは、火・水・土・空気の4代元素からなると言った。中世では錬金術の研究が進んだ。これが上手くいかなかったので、物質には変えることができない基本単位、元素があると認識されるようになった。現在のような元素が考えられたのは18世紀。物を燃やすと物質固有の炎が出る。炎色反応が知られるようになり、次々と新たな元素が見つかり始めた。1869年、ロシアのメンデレーエフが周期表の原型を考え出した。
4.残されたミステリー 思い元素はどこから来たのか?
重い元素の多くはどこから来たのか?今でもハッキリしていない。原子番号1~28は超新星爆発で宇宙から見つかっている。だが、それより重い元素、78番プラチナ、70番金、92番のウランは観測されていない。「rプロセス」と呼ばれる特別の反応で、できたと考えられる。
重い元素ができるには、たくさんの中性子や陽子が集まる必要がある。ところが中性子は単独でいると、短時間で陽子に変わってしまう性質がある。陽子はプラスの電気を帯びているので、陽子が多くなると原子核は大きくなれない。プラス同士で反発して、原子核は大きくなれない。重い元素はできない。しかし中性子が陽子に変わるより早く、次々と飛び込んでくれば、原子核は一気にrapid(ラピッド:速い)プロセスと呼ばれる。原子が大きくなるには、こんな理論が必要で考えられたが、誰も実際に見たことはない。
コンピューターでシュミレーションしてみる。元々は超新星が関わっていると考えている。ところが何度試しても金やプラチナなどの重い元素はできない。超新星では原子核が大きくなる前に、中性子が陽子に変わってしまう。陽子の多い原子核は大きく成長できない。そのため鉄より重い元素はできなかった。別の現象に注目~中性子星合体。中性子星は超新星爆発が起こった時、中心にできる中性子だけの超高密度の天体。銀河系では1万年~10万年に一度、中性子星ド氏が衝突すると考えられている。これが中性子星合体。大量の中性子が結びつく現象といえる。シュミレーションを行なうと、この中性子星合体なら重い元素はできる結果が出た、rプロセスが起きる。
反論もある。極めて高速で回転している超新星になった場合、rプロセスが起こると説明。強烈な磁場が発生する。磁場で、より多くの中性子が原子核に集まる。重い元素ができる。超新星爆発は中性子星合体より、起こる確率が高い。磁場が強ければ強いほど、rプロセスが起きやすくなるハズ。
5.高等生物を育んだrプロセス元素
その鍵を握るのは34番Seセレン。rプロセスで生み出されたと考えられる重い元素のひとつ。セレンは地球上に僅かしか存在しない。貴重なレアメタル。2センチほどしかない金属の上の針状の結晶がセレン。2012年、生命の進化した重要な働きがあると突き止めた。生物の中にはセレンを含んだセレノシスティンという物質を体内で作る物がいるらしい。炭素や水素に僅か1個のセレンが結びついたアミノ酸の1種。微生物などはセレンを利用できない。植物や昆虫もセレンを利用していない。哺乳類や鳥、魚類など、高等な脊椎動物は全ての種がセレノシスティンを細胞内で作りだして利用していた。
地球が酸素の惑星に変わった結果、生命にとって新孤高な問題が起きた。酸素は強い毒性を持つ、活性酸素に変わる性質があったので、身を守る仕組みが必要だった。まず16番のS硫黄が使われた。体内に発生した活性酸素と反応させて、大切な組織に害が及ばないようにした。さらに硫黄より優れていたのが34番のセレン、セレンを使って細胞を活性酸素から守る切り札の物質だった。私たちは酸素補給によって大量のエネルギーを使って生きるのが可能になった。
脳や心臓は大量の酸素を消費する。しかし大量の酸素を取り込めば、それだけ活性酸素の危険にさらされる。昆虫や植物と違って、セレンを利用して高度な生命活動を行なうように進化したと考えられる。もしセレンを使えなければ、私たちの抗酸化システムは、今ほど優れたものではなかったかもしれない。今のように多くのエネルギーを使って生きることはできなかっただろう。生命の進化は、まったく異なったものになっていた。
42番のモリブデンもrプロセスでできる重い元素のひとつ。初期の生命は二重螺旋ではないRNAを使ったと考えられている。大きな問題…RNAにはリボースという糖が不可欠。リボースは極めて不安定で壊れやすいため、太古の地球で自然んいRNAができる条件が見つからなかった。他の糖にモリブデンを加えても反応が進んでリボースが簡単に合成される…RNAができることを発見。生命誕生の条件は、エネルギーと炭素と水の3つというが、そう単純ではない。モリブデンをはじめ、亜鉛やホウ素なども必要。全ての要素が組み合わさって、どう働いたのか、これから解決されなくてはならない難問。
エレメントミステリー 元素をもたらした“宇宙嵐”
謎のrプロセスでできるセレン、モリブデン。超新星から供給される炭素、酸素、鉄。これらの全てが、どうやって私たちの元にもたらされたのか?ペルセウス座銀河団~1千万光年にも渡る広い範囲で鉄の濃度を詳しく調べた。銀河が多数集まった場所でも、ほとんど集まっていない場所でも、ほぼ同じ濃度だった。銀河ができる前に、他の場所から運ばれてきたことを意味する。100億年以上前、超新星とブラックホールのジェットでかき混ぜられ、元素は散らばった。宇宙は強くかき混ぜられた。この時、鉄は散らばった。
宇宙の初期にできた巨大な星は、短期間で燃え尽き爆発した。ブラックホールが生まれ、周辺の物質を手当たり次第、吸い込む一方、物質の一部を回転軸の方向に猛烈なジェットで飛び出させる。多数の超新星爆発やブラックホールが宇宙に激しい嵐を起こし、元素をかき混ぜていた。ひとつひとつを見れば、元素の種類に差がある。しかし大きなスケールで見れば、宇宙はまんべんなく、元素が広がっていた。
そして今から46億年前、宇宙を漂った元素は、銀河系を片隅でゆっくり集まり始めた。太陽系、地球に私たちの身体にブラックホールがまき散らした元素がもたらされた。私たちの血液に中の鉄も、大昔の遠く離れた銀河で作られたものかもしれない。私たちを構成している元素は100億年以上前に、遥か彼方でできたものかもしれない。遥か彼方にできた元素は、近代になるまで役割どころか、存在さえ知られていなかった。多様な元素が、この地球を満たしている。個性豊かな元素が奏でる、美しいハーモニーによって私たちは今、ここに存在している。

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